相続に向けて準備を始められる方、実際に相続が発生している方、どちらにも当てはまるのが「財産診断から始まる」ということです。

弊社における財産診断とは、現状における財産の価値を判断することです。全てがそこから始まります。

持っている資産について、現金や有価証券、保険など金額が明確なものの価値は、あるかないかさえ分かっていれば把握できます。

財産診断しにくい不動産

しかしながら、相続する価値のあるものでありながらも、その金額が分かりにくいものがあります。

その一番大きなものが不動産。売却して目に見える現金に変えない限りは、その価値を把握するのは難しいものとなります。

現金ではない物の価値を評価額と言いますが、評価額を確定するには、知識や経験が必要となります。

前回のコラム「相続における土地の鑑定評価の意義」のように、不動産鑑定士の鑑定により、相続税評価額が変わることもあります。

相続を円満に進めるために

そういったことから不動産を含めた全ての財産をそれぞれの相続人それぞれの立場において、納得のいく分割に進めていくのは、大変困難なこととなり、相続が始まることが争族へと繋がってしまうことも多々あります。

出来れば専門家の力を借りて、財産を全て洗い出し、相続人で共有し、そこから話し合う必要があります。

基本的には平等に、でも、それぞれのお気持ちを汲み取りながら財産分割をして円満に進められるのが良い相続だといえるでしょう。

なのでまずは、「財産診断」を行ってみてください。専門家に相談するのは敷居が高く感じていらっしゃるのであれば、まずは、ご自身で金銭的価値のあるものを洗い出してみるのも良いでしょう。それが円満な相続に向けての第一歩だと思います。

このコラムを読んでくださった方の、ご自身の終活・ご家族の相続が円満に進んでいただけるよう、願っています。