相続対策や相続手続きには雛形のような対応方法もあるものの、これを行えば大丈夫というような決まった形式がありません。ご家族ごとに合わせた対応が必要なのは言うまでもありません。
A様のケースをご紹介します。

【千葉県A様】嫁と姑の争いを解決できた事例

■家族構成 A様(女性・30代)、夫、姑
■A様の預貯金 500万円

夫と3000万円で購入した中古マンションに住んでいました。マンションの購入資金は、姑に援助してもらっていました。姑は、私のことをあまりよく思っておらず、最初は結婚に反対されていましたが、最終的には折れてくれ、マンションの購入資金も援助してくれました。しかし結婚後も、姑とは相性が合わず、折り合いはよくありませんでした。

そのような中、夫が仕事中に倒れ突然死してしまいました。葬儀が終わった数日後、姑から夫の遺影の前で次のようなことを言われ驚きで絶句してしまいました。

「Aさん、私はたしかにこのマンションの購入資金を援助してあげたけど、あれはあなたにではなく息子に援助してあげたものです。援助してあげた3000万を返してくれないかしら。それだけのお金がないのなら、この部屋を売ってちょうだい。あなたは子供がいないしこれからは一人なので、こんなに広い部屋に住まなくても大丈夫でしょ」

この場合、姑の言う通り3000万円を返すかマンションを売却するしかないのでしょうか?

現金は3000万円もありませんし、預貯金も500万円ある程度です。夫との思い出がつまった大切な家なのでできることなら売却はしたくないのですが・・。

▶解決方法
A様のように、お子さんがいない場合、お姑さんにも相続する権利はあります。
しかしながら、その権利は全財産の1/3しかありません。
また、当時の中古マンションの価格は購入当時よりも値下がりして評価額2000万という鑑定結果が出ました。
結果として、マンション2000万円と預貯金500万円の計2500万円の1/3である833万円だけをお姑さんに渡せばよいということで何とか話がまとまりました。
A様の預貯金が500万円のみだったため、833万円は夫の生命保険金から支払い、A様は引き続き住み慣れた部屋に居続けることができました。

この事例の解決ポイント

✓誰が相続人となり、相続分がどのくらいあるのか把握しておく
✓現金が少ない場合は、生命保険を活用して相続対策を

弊社では、提携先の税理士、司法書士、不動産鑑定士、弁護士とタッグを組みサポートを行っております。
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引用著書:「長女と嫁が相続でやるべき5つのこと」